花椒のしびれと唐辛子の辛さがクセになる「麻辣(マーラー)」。中国発祥の味ですが、近年はタイでも人気が高まり、専門店はもちろん、屋台やショッピングモールなど、さまざまな場所で楽しめるようになりました。
日本で麻辣といえば、麻辣湯や火鍋を思い浮かべる人が多いかもしれません。一方、タイでは串焼きやしゃぶしゃぶ、スープ、炒め物など、さまざまなスタイルで親しまれています。今回は、タイでよく見かける麻辣の食べ方をご紹介します。
麻辣串
タイで気軽に楽しめる麻辣料理といえば、麻辣串です。肉やソーセージ、魚介、きのこ、野菜など、ずらりと並んだ串の中から好きな具材を自由に選んで注文します。
食べ方は、大きく分けて2つあります。ひとつは、串を香ばしく焼き上げ、麻辣スパイスやタレで味付けする焼きタイプ。もうひとつは、選んだ串を麻辣スープに入れて煮込み、スープの味をしっかり染み込ませて食べるタイプです。
屋台やナイトマーケットでもよく見かけ、1本から気軽に注文できるのも人気の理由。辛さを選べるお店も多く、小腹が空いたときの軽食はもちろん、食事やお酒のおつまみとしても親しまれています。

麻辣しゃぶしゃぶ
麻辣しゃぶしゃぶは火鍋に近い鍋料理で、タイでは「ชาบูหมาล่า(マーラー・シャブ)」と呼ばれ、花椒や唐辛子、さまざまな香辛料を使ったスープに、肉や魚介、野菜、豆腐、麺などを入れ、テーブルで煮ながら味わいます。
タイでは、友人や家族と鍋を囲んでにぎやかに食事をするスタイルが人気です。麻辣スープと辛くないスープを同時に楽しめる「二色鍋」を用意しているお店もあり、辛さの好みが異なる人同士でも一緒に味わえます。
煮込んだ具材は、好みのタレにつけて食べるのが一般的です。なかでも定番なのが、ごまの香ばしさとまろやかな味わいが特徴のタレ。麻辣スープの辛さやしびれをほどよく和らげてくれます。お店ごとに独自のレシピがあり、タレの味を食べ比べるのも楽しみのひとつです。
好きな具材を少しずつ鍋に入れ、自分のペースで火を通し、好みのタレと組み合わせて味わえる自由さが、麻辣しゃぶしゃぶならではの魅力です。

麻辣湯
麻辣湯は、好きな具材を自分で選び、お店で麻辣スープと一緒に調理してもらう、一人前スタイルのスープ料理です。日本で親しまれている麻辣湯と、基本的な注文方法はほとんど変わりません。
店頭には、野菜やきのこ、肉、練り物、豆腐、春雨、麺など、さまざまな具材が並んでいます。その中から食べたいものを自由に選べるため、軽めの一杯にも、具だくさんのボリューム満点な一杯にもできます。タイでは、選んだ具材の重さによって料金が決まる量り売りのお店も少なくありません。
テーブルで鍋を囲む麻辣しゃぶしゃぶとは違い、調理済みの状態で一人分ずつ提供されるため、一人でも気軽に食べられます。辛さやしびれの強さを選び、自分好みの一杯に仕上げられることも人気の理由です。

麻辣香鍋(マーラーシャングオ)
麻辣香鍋は、タイで「หมาล่าผัดแห้ง(マーラー・パット・ヘーン)」と呼ばれ、汁なしタイプの麻辣料理です。好みの肉や魚介、野菜、きのこ、麺などを選び、麻辣ソースやスパイスと一緒に炒めて仕上げます。
スープがない分、花椒の華やかな香りや唐辛子の辛さをよりはっきりと感じられるのが特徴です。濃厚な味わいが具材によく絡み、ご飯との相性も抜群。タイでも、ご飯と一緒に楽しむ人が多い料理です。
具材を自由に選べるところは麻辣湯と似ていますが、スープ料理ではなく、香ばしく炒めて味わうのが大きな違い。しっかりとした味付けや刺激の強い料理が好きな人におすすめです。

自宅でも楽しめる
タイでは、お店で麻辣料理を味わうだけでなく、粉末スパイスやソースを購入して自宅で楽しむ人も増えています。外食するよりも費用を抑えやすく、肉や野菜、きのこ、豆腐、麺など、好きな具材を好きなだけ入れられるのも魅力です。辛さやしびれの強さも自分好みに調整でき、串焼きや鍋、麻辣湯、炒め物など、さまざまな料理にアレンジできます。
屋台で手軽に味わえる麻辣串、みんなで鍋を囲む麻辣しゃぶしゃぶ、一人でも注文しやすい麻辣湯、濃厚な味わいがご飯によく合う麻辣香鍋。同じ麻辣でも、調理方法によって香りや辛さ、食感は大きく変わります。
お店で本格的な味を楽しむのはもちろん、自宅で好きな具材を使って自由に作るのも、タイで親しまれている麻辣の楽しみ方です。タイを訪れた際には、その日の気分や一緒に食べる人数に合わせて、自分好みの麻辣料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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